国政は、まさかの総選挙?!首長として、連日職員と予算査定に向き合っている最中、急きょ選挙への対応も求められることになり、地方自治体の現場としては複雑な思いもあります。都市化の流れが止まらない中で、地方の経営は年々、難しさを増しています。この現実を直視した上で、国と地方の役割分担を明確にしなければ、地方の暮らしも発展もありません。
◆国会議員と市長の違い
予算査定を進める中で、国会議員時代に自ら関わってきた制度や施策が数多くあることに気づきます。しかし、首長として見える世界は「おおまかは国で決めたから、あとは地方で」「財源は一般財源で」と、戸惑うこともあります。必要性は理解できるからこそ、限られた財源の中で裁量が狭まっていく難しさを痛感します。
◆給食費無償化は国の役割では?
給食費無償化は、国会議員時代から一貫して考え続けてきた政策です。子どもたちの学びと成長に直結する給食が、家庭の経済状況によって左右されたり、子育て世帯の心理的負担になったりすることなく、安心してお腹いっぱい食べられる環境を、私はつくりたい。今年4月から小学校の給食費を無償化する国の方針に加え、市独自で中学校の無償化に取り組み、市内の小中学校60校、およそ1万7000人を対象に実施します。
本来、義務教育である小中学校の給食費は、自治体ごとに対応が分かれるべきものではありません。しかし、現実として国の制度化には時間を要しています。その間にも、子どもたちは毎日学校に通い、給食を食べ、成長していきます。「国がやるべきだ」と言い続けるだけでは、目の前の子どもたちや子育て世代の皆さまの負担は軽くなりません。だからこそ、地方が先に動き、覚悟を示し、国を変えていくうねりを起こす必要があるのではないでしょうか。
「国を変える地域のトップリーダーになりたい」
市長選に臨んだ際に語った、私自身の決意です。給食費無償化のように、国が本来進めるべき政策を福島が先行して実施することには、大きな意味があります。地方自治体は国の下請け機関ではありません。地域の実情に即した実践を通じて課題を可視化し、制度として全国に広げていくための「実験場」であり、「提案者」でもあります。地方からの積み重ねが、国の制度をより現実的で、持続可能なものへと磨いていくと、私は信じています。
私は子育てや教育にかかる負担を、社会全体で支える仕組みをつくりたい。安心して学び、成長し、挑戦できる福島市でありたい。給食費無償化は、その第一歩です。自ら動き、時と内容に応じて県や国とも連携し、働きかけを続けてまいります。国は国の役割を、地方は地方の役割を。互いが責任を果たし合うことで、日本はもっと良くなる。その実践の先頭に、これからも立ち続けていきます。
2026.01.18 福島市長 馬場ゆうき