【ばばばんvol.27】難問 エネルギー

「あなたは今後、日本は原子力発電所をどのように利用すべきと考えますか?」

 

 先送りできない課題です。福島の政治家として、皆さまと一緒に逃げずに考え、実践していきたいです。

 

 私は、賛成反対の二分論に、国の未来はなく、世界にも例のない”廃炉”という未知なる挑戦のために、為すべきことを為し続けていきたいと思います。

 

 よく混同される方が多いのですが、廃炉とエネルギー政策は似て非なるものです。廃炉は福島第一原子力発電所を自然に還していく挑戦、エネルギー政策は日本に必要な膨大なエネルギーをどう賄うかという話です。今、日本は電気代が高騰し、国際情勢も変化し続けている不安定な状況です。

 ですが、それを理由に原子力発電所の運転可能を延長する法案を通そうとするのは、私は「違う」と思います。有事の対処、国民保護をはじめ、何万年と残してしまう核ゴミの処理など、課題があることを知りながら、その場しのぎ的な無責任な行いは私はしたくありません。

 

◆原発の運転延長可能とする法案

 今回の政府法案は原発の運転期間を最大60年としたこれまでの規定を変え、その後の延長も可能にするものです。しかも震災後の運転停止期間は含まれないのですが、これは減価償却の観点から、民間企業で受け入れられるのでしょうか。

 私は、廃炉の実現のためには、一流の技術者が集う環境を構築しなくてはならず、廃炉研究への投資をすべきと考えます。しかし、震災以降、「原子力エネルギーを低減」すると決めた国策を、やることすべてをやりつくさない中で大きく路線を変えてしまうことは、今後、どの政策も同じようになってしまわないか警笛を鳴らしたい。

 政治の責任は、技術開発と社会変革を何が何でもやりきることではないでしょうか。

 

◆電気代を半分以下にする技術!

 「ペロブスカイト太陽電池」を日本が開発し、世界が注目しています。軽く、安く、リサイクルしやすく、室内でも発電、ビルの窓につけられるなど汎用性も高い。原発コストが11.7円/kw(~上限記載なし)と不明確なのに対し、ペロブスカイト14円/kw(2030年目標)と、「安価・安定・安全」です。

 日本の技術を世界でビジネス化させ、脱炭素社会をけん引することこそが日本の道であると、私は考えます。