このビジョンは、馬場ゆうきが政治活動していく中で知り合った、多様なバックグラウンドをもつ方々との対話から制作しました。
私の政策は、皆さまの声から生まれます。
ぜひ、あなたの声をお聞かせください。
今、時代はVUCAといわれている。
不確実性が高く、将来の予測が困難な状況だからこそ、より良い未来に向かうための確かなビジョンが必要であり、その実現が求められている。
誰もが予想していなかったことが様々なところで起き、政治や経済・文化など様々な分野における変化の流れが、日本だけではなく、世界を大きく動かしている。未来の世界、日本の予測は困難さを増している。
だからこそ、いま何をすべきかを考え、必要なものやことを整えること、さらには次善の策の用意が何よりも重要となるだろう。
これからの日本、世界がどのようになっているのかを考えていきたい。
これからの日本は、世界はどうなっているのか
トレンド1:新型コロナウイルス感染症によって変わる暮らし
一つの小さなウイルスが地球全体を揺り動かした。感染症の脅威は、人・モノの移動を妨げ、世界的に経済を停滞させている。一方で、ワクチンでの覇権争いからも見えるように、国家間の関係を浮き彫りにさせている。私たちの暮らしもテレワーク、在宅診療、オンライン授業などにシフトしている。その中で、改めてオフラインでのコミュニケーションの重要性が明らかとなっている。
トレンド2:日本と世界で異なる人口構造の変化
世界的には人口が増え、日本では減少する。そのような真逆の方向性へ進んでいる。2021年9月の時点で、日本の総人口の29.1%が高齢者である。高齢者と生産年齢人口(15歳~64歳)のバランスが変化することで、社会保障をはじめとした様々な社会のシステムを維持、存続させるためには、大きな改革が必要となる。
トレンド3:グローバリゼーションによってつながる世界
グローバリゼーションによって、人・モノ・情報・金の移動が加速し、空間的・時間的な距離に阻まれていた様々な事柄が近づいてきた。その影響は様々な分野に及んでいる。グローバリゼーションがローカル経済に果たす肯定的な側面は、多様な文化・価値観を尊重する動きが生まれ、地域が持つ伝統文化・経済システムの発展に寄与することである。他国の文化の影響により多様化がもたらされ、人の生活を豊かにすることも可能である。
トレンド4:テクノロジーがつくる新たな社会
テクノロジーが人間社会へ与える影響は計り知れない。生活、仕事、様々な場面で私たちはテクノロジーによって支えられている。そのような中、それらを生かすための環境や法整備が急ピッチで進められ、セキュリティ技術の更新も重要になる。便利になる一方で、様々なデータの採取が行われることで、プライバシーの保護の側面とのバランスが益々難しくなっている。
トレンド5:気候変動によって変わる特産品
災害の激甚化は年々進んでおり、「○十年に、○百年に一度の」というような異常気象も世界中で頻発している。日々の生活が常に脅かされる中、より高い防災意識が求められる。また、気候の変動は農作物をはじめとした生産を大きく変化させている。今までリンゴの名産地であったのが、みかんが取れるようになり、稲作に適している土地がだんだん北上するなど、特産品なども変わり、地域の産業も合わせて変化するだろう。
トレンド6:国際秩序の変化
どこか一国が圧倒的な力を持って世界に影響を及ぼす時代は終わり、複数の国家が影響力を持って台頭する時代へと変わっていく。2021年は、米中日が世界のGDPの約半分を占めていたが、2050年の予測では、中印米へと変化していく。人口減少する国と増加する国、高齢化が進む国、国の内部環境が大きく変わり、経済の勢力図が描き変わることが予測される。そのような中、向き合うべき国際課題も刻々と変化していくだろう。国際的な平和を実現していくためにも、その解決策を示し、国際秩序を保たせていかなくてはならない。
トレンド7:再生産される格差
富の占有が進むほど、所得格差が拡大していく。その所得格差によって地域格差がより拡大し、医療や教育などの受けられるサービスの格差に広がっている。特に、教育格差は親から子へ引き継がれ、所得格差へとつながり固定化されていく。たとえ基本的なサービスが社会的に行き渡らせるように提供されていたとしても、家族や地域による格差は一人ひとりの人生における機会の不平等を招き、格差の再生産が繰り返されるシステムができあがる。
トレンド8:モノを所有するからサービスを利用するへ
大量生産・大量消費からサブスクリプションやシェアリングへと消費の形が変化している。好きな時に好きなだけ、好きなものを利用することができるようになり、モノを買うのではなくサービスを利用することが益々増えていく。買えなくなっているという経済的な要因もあれば、デジタル化が進むことによってサービスが充実したという側面もある。消費のスタイルが変わることによって、モノづくりの産業構造の変化も進んでいくだろう。
日本に求められる方向性
世界とのつながりが改めて重要となってくる中で、日本も変革の時を迎えている。これまでの人口増加や高度経済成長に支えられた成長の社会から一歩先の成熟社会の中では、より一人ひとりの力を生かし合うことが重要である。8つのトレンドについて、課題として解決に取り組むもの、強みとして伸ばしていくもの、それぞれに向き会うことがこれからの日本の力になるだろう。
孤立・分断ではなく、つながりと調和を通して、「強く・自由に・共に・次へ」と向かう社会を目指したいと考える。その実現に向けた方針が次の7つである。
みんなでつくったこれからの日本に求められる方向性
指針1:復興から福香へ
2021年、震災から10年、復興の道のりは未だ途中である。私たちは、「福香」の福島を目指したい。
「香」の漢字には、姿や色、声、味などがよい様という意味がある。福島の今の姿、復興の歩みから生まれた新たな景色、活気あふれる人々の声、農林水産業や飲食業が織り成す豊かな味覚、そこで暮らす人々の手から作り出される福島の香りは、福島の地でしか作ることはできない。
何にも縛られることなく、自由に、しなやかに、心に染み渡るのも香りである。福島の魅力を福島だけに限らず、日本各地、世界へ、広げ伝える。福が香る福島へ、未来を切り拓いていくことが求められるだろう。
指針2:地域マネジメントの強化から、持続可能な地域社会へ
あらゆる人々が垣根を越えて集い、誰もが気軽に・楽しく・真剣に、話し合い、考え、決断し、実践ができる、誰もが主役となれる究極の自治が、豊かな可能性の溢れる地域をつくる。
関係性の多様化する時代だからこそ、何を目指すのか、どのように実践をするのか、マネジメントが重要である。地域マネジメントでは住民同士のつながりだけではなく、生活圏内においてまちに関わるすべての人々を含めた、コミュニティを運営することが重要である。ネットワークを築き、土台を作る。まちの関係者の意見や知恵を活かし、ハード面もソフト面も統合的に捉え、共に築き上げていくことで持続可能な地域社会を目指していく必要がある。
指針3:循環型社会とイノベーションの創出
持続可能な地域社会をつくるには、限りある資源を循環させることと、変革を恐れず、常に進化し続けることが重要である。経済・農業をはじめ、社会の変化に柔軟に対応できるよう、政策も常に進化し続けなければいけない。
政治が足枷になり、ビジネスの成長を阻む形であってはならない。政治こそスピード感をもって、決断し、方向性を指し示すことによって、新たな日本の価値の創出だけでなく、時代に即した日本文化の継承を行っていくべきであろう。イノベーションとは知の結合であり、新たな道の開拓である。失敗を恐れることなく、何度でも挑戦できる、「やってみた」「できた」を繰り返し積み重ねられる柔軟な環境を築いていくことが必要である。
指針4:一人ひとりの命を守る災害に強い社会
毎年のように各地で災害が起きている中、「想定外」では済まない状況が常にある。だからこそ、日本の技術を生かした災害のシミュレーションによる訓練や準備が必要である。また、被害状況や支援状況の確認にもIT技術の活用が不可欠であり、想定して何もなければ一番良し、何かあっても対応できる状況を常に整えておくことが求められる。それは国や地域だけではなく、一人ひとりの個人においても同じである。
一人ひとりの防災意識と技術を活用した災害対策によって、命や暮らしを守る災害に強い国づくりを目指していくことが求められているのではないだろうか。
指針5:争いを起こさないための防衛・外交戦略
グローバリゼーションの中で、他国との関係性はより深く複雑なものになっている。1対1の関係だけに限らず、複数の国家間での関係構築の重要度が益々高まっている。食料やエネルギーなどの獲得競争も予測されているからこそ、積極的かつ平和的な外交戦略が重要である。
日本は、過去の戦争の教訓に立ち、日本および世界の平和構築を目指し、そのための実現に向けて努力し続けていくべきではないだろうか。
そのため、単に力による均衡を目指すのではなく、文化・経済・その他、複数のチャネルを用意し、数多くの国との関係性を良好に保つことで、世界を平和に導き、結果、自国の安全保障を高めていくことにつながる。
指針6:多様な価値観を尊重し、誰もが生きやすい社会の実現
多様な価値観を認めるために、昨今は一人ひとりの考え方や倫理観について様々な表現がなされるようになった。それゆえに、多様性とはなにか、自分らしく生きるとはなにかと問われる機会が増えてきている。ジェンダーやダイバーシティへの正しい理解のための教育を整えることが重要である。
そして、誰もが生きやすく働きやすい環境をつくることが、これからの成熟した社会に必要なことである。
指針7:持続可能な財政・社会保障制度の整備
人口構造の変化に左右されない、長期の見通しを踏まえた財政・社会保障制度が必要である。長期的な視野に立つことは現世代だけではなく、子ども・孫・これから生まれてくる未来の世代を含めた国民の生活に資するものであるということである。そのため、社会保障サービスの提供段階の多重化と人的資源を活かした自立のための教育支援が必要である。目先の支援に捉われない持続的な支援の在り方が求められる。また、個人が人生の中で何度でも挑戦し社会復帰ができる環境、今を生きる人が子どもや孫の世代に託す世代間のつながりなど、循環を意識していくことで持続可能な体制を整える。
最後に
8つのトレンドと7つの取り組みの実行から、今現在やこれからの未来に起こりうる社会課題に向き合うことで、孤立や分断の社会から、つながりと調和の社会へと変えることができる。
それは、どんな困難が訪れようとも、
強く前を向き、何度でも立ち上がれるしなやかさを持ち、
自由に多様性を受け止め、自分らしく生きることによって、
共に分かち合い、ゆるやかにつながり合える社会を構築し、
次へ豊かな日本というバトンを引き継ぐことができると考える。
豊かな日本をつくり、後世につないでいくためにも、今立ち上がらなければならない。目の前の山積する困難に対し、一つひとつ向き合い、愚直に改善し続けることで、明るい未来を築くことができる。
今を変え、未来をつくる。
みんなの想いから生まれた理想の未来を実現していくために、私は、先陣を切って挑戦・実践・実現していく覚悟である。
常識を変え、政治を変え、日本を変えていき、持続可能な国や地域を「つくる」ために、ともに一歩ずつ前に進んでいきたい。
一緒に考えてくださった皆さまに感謝するとともに、活動の輪を広げ、この国、この地域のために、これからも一緒に活動に邁進していきたい。
2021年10月1日
馬場ゆうき