【ばばばんvol.24】東日本大地震から12年

賛成か反対か。その問いの先に、本当の復興はあるのでしょうか。各社報道で出されるアンケート調査を見ても、どんどん極論へ引っ張られてしまうような気がしてならなくて、気持ちがついていかないのは、私だけでしょうか…

 

◆本音を言えない空気

気持ちは反対。でも、廃炉も復興も完遂しなければならない。本心と現実の妥協点の狭間、「自己矛盾」の中にいませんか。それが私たちの12年目の今だと思うのです。

 

◆理解と了解は、違う。

復興への「理解」は進んでいるでしょうか…

私は当選以来、処理水も中間貯蔵施設の土も、国際的な研究を進め、世界的な信用を得る責任があると政府に求めてきました。将来にツケを残さないためにも、今が大切なのです。決断とは、なにかを捨てることとも言いますが、今の政府の決断は一番大事な福島を思う人たちの心を捨ててないかと不安になるのです。

 

◆先輩方が築き、私たちが責任世代

処理水だけではありません。そもそも「廃炉」という言葉に未だ定義はなく、最終地点が更地になるのか、震災遺構として残すのかも決まっていません。世界で誰も成し得たことのない挑戦が福島の「廃炉」なのです。

 

私が政治を志した原点はここです。震災時、私は高校3年生。私より下の世代になればなるほど、震災の記憶はありません。記憶のない世代に責任とツケを押し付けるような無責任な政治は止めたい。

 

この一心なのです。

本当に難しい決断を迫られるのは今ではなく、未来です。だから今できる全てのことをやり切らなくては、誰も次のバトンなど受け取りたくもなくなるのではないでしょうか。

 

それなのに、

「未来なんてその時にならなきゃわからない」

「計画なんてつくれるわけない」

そんなヤジが与党から飛んできます。

野党という立場が悔しい。

 

 ですが、諦めたくない。

 復興の難しい課題に区切りをつけるのが

 私たち責任世代の役目です。


2023年3月11日 衆議院議員 馬場ゆうき