【ばばばんVol.50】清濁併せ呑まない

清濁併せ呑まない

清濁併せ呑まない。 私は、松下政経塾にて、この言葉に出会いました。 「政治は、今は、清濁併せ呑みすぎている。清はのんで、濁は捨てる。これを実現しない限り、政治はいつまでたっても良くならない」 と、松下幸之助は残しています。

 一方で、派閥に対する所見も述べています。今と同じく、派閥が問題になっていたのでしょう。亡くなってから

35年が経ちますが、何も変わっていない、それどころか陳腐化したとさえ言われています。

 特筆すべきは、松下氏は、 「派閥解消ということがさかんにいわれ、いろいろと努力もされているが、そのわりにあまり効果が上がらないのが実情のようである。これは結局、派閥をつくるのは人間の本質であり、派閥をなくすことは不可能だからではないだろうか」と指摘した上で、 「派閥というものはなくせるものではなく、その存在を認めた上で、活用、善用すべきものだと思う」と述べたことです。

 みなさんは、突然岸田首相が決めた自民党さんの派閥解消をどう思いましたか?実態解明が進まないまま、裏金議員への処分が下されました。

裏金500万円未満が処分されないのはなぜですか?処分した側も処分された側も理由が答えられず、悪いことをした人たちが悪いと認識も持てない世界に未来があるでしょうか。今後たくさん生まれる未来の政治家たちに向け、政治の深みと本質を、今務める私たちは魅せなくてはなりません。

 今国会から、環境と復興委員会では理事を引き受けました。これまでは与えられた質疑に集中できましたが、それに加え、与党の求めや霞が関の考え、各野党の思いを理解して党内調整も図ります。各法律に対し、最後に息吹を吹き込む「附帯決議」も、自ら作成するようになりました。

  正直、忙しさや体力の消耗がこれまでの比ではありません。しかし、国家のかじ取りをするという尊い役目に対し、誇りと緊張感を持って必死に食らいつきます。政治家の役目は、本来、尊いものです。 私たち政治家の背中を見て、「自分もやってみたい」と政治に関わる人や挑戦する人が安心して前に踏み出せる環境が必要です。

 今がそうでないことは十分に承知しています。だからこそ、私が道を拓きます。